PDFを使った版下作成
概要
PDFを利用して本の版下を作ってみましょう。特別なDTPソフトがなくても、それなりに作ることができます。
今回作る版下は、折りたたむと縦書き右開きの本になるようにレイアウトしたものです。
A4判タテの紙1枚に4×4=16ページ、これが表と裏で計32ページ。豆本の折丁を想定しています。
ページのレイアウトは図のとおりです。
表側
裏側
ワープロソフトで、一つの文書をこのようなレイアウトで出力するのはなかなか至難の業です。
しかし、文書をいったんPDFに出力して、それを1ページずつばらばらにして、並べ直してから再結合することで、版下となるPDFを比較的簡単に作ることができます。
用意するもの
- 文書ファイル。今回はサンプルとして、OpenOffice.orgで作成した全32ページのWordの文書ファイル page.doc(172) を用意しました。
- PDF作成ソフト。文書ファイルからPDFを作成するのに使います。Adobe Acrobatをはじめとして、さまざまなものがあります。今回はクセロの「瞬簡PDF ZERO」というソフトを使いました。
- PDF編集ツール。PDF編集ツール情報などで、いろいろ紹介されていますが、今回必要なのは、(1) PDFを回転させるツール、(2) PDFを分割するツール、(3) PDFを再結合させるツールです。
- PDFを回転させるツールとして、今回はpapyさんの「PDF RotatePage」を使いました。
- また、(2) PDFを分割するツール、(3) PDFを再結合させるツールとしては、PDF作成の時に使った「瞬簡PDF ZERO」を使いました。
- PDFビューア。今回はAdobeの「Adobe Reader」を使いました。
版下の作成手順
1. PDF作成ソフト「瞬簡PDF ZERO」を使って、文書ファイルからPDFを作成します。
page.doc(172) → page.pdf(172)
2. PDF編集ツール「PDF RotatePage」を使って、全ページを180度回転させたPDFを作ります。
page.pdf(172) → pageR.pdf(157)
3. PDF編集ツール「瞬簡PDF ZERO」を使って、1ページづつばらばらに分割したPDFを作ります。
page.pdf(172) → page-1.pdf(165), page-2.pdf(151), …… page-32.pdf(157)
pageR.pdf(157) → pageR-1.pdf(150), pageR-2.pdf(159), …… pageR-32.pdf(160)
4. PDF編集ツール「瞬簡PDF ZERO」を使って、版下にしたい順序でページを並べて再結合します。
表側
page-15.pdf(148), page-18.pdf(153), page-23.pdf(147), page-10.pdf(146), pageR-2.pdf(159), pageR-31.pdf(150), pageR-26.pdf(159), pageR-7.pdf(156), …… pageR-11.pdf(154)
裏側
page-9.pdf(159), page-24.pdf(147), page-17.pdf(156), page-16.pdf(157), pageR-8.pdf(152), pageR-25.pdf(156), pageR-32.pdf(160), pageR-1.pdf(150), …… pageR-13.pdf(151)
→ page2.pdf(162)
5. PDFビューア「Adobe Reader」を使って再結合したPDFを開きます。
次に[ファイル]→[印刷]で印刷ウィンドウを開きます。
その中で [ページ処理] の部分の [ページの拡大 / 縮小] を「1枚に複数ページを印刷」を選びます。
すると、[1ページあたりのページ数]が指定できるようになるので、「カスタム」「4×4」を選びます。
これでページが版下の順序で並びましたので、「瞬簡PDF ZERO」を使ってPDFを作成します。
これで版下が完成しました。
page2.pdf(162) → page3.pdf(172)
印刷
できあがった版下のPDFから、A4判の紙に印刷します。両面印刷になりますので、できあがったとき15ページの裏が16ページになるよう、紙をセットしてください。
折り
1. 印刷した紙を、右上が11ページになるよう、横長におきます。
2. 右半分を持ち上げて、左側に重ねて折ると下図のようになります。
3. 時計回りに90度回転させます。
4. 右半分を持ち上げて、左側に重ねて折ると下図のようになります。
このとき、右側の袋になった部分の中央から下に切れ目を入れると、次に折るときにしわが出にくくなります。
5. 時計回りに90度回転させます。
6. 右半分を持ち上げて、左側に重ねて折ると図のようになります。
このとき、右側の袋になった部分の中央から下に切れ目を入れると、次に折るときにしわが出にくくなります。
7. 時計回りに90度回転させます。
8. これを二つに折って、完成です。
※折りの手順については、松田哲夫著『「本」に恋して』新潮社,2006 p.36- に掲載された「第二章 束見本を自分の手で作った」を参考にしました。
補足
- 実際に折りたたんでみると、各ページがずれる場合があります。そうしたときには、次の項目を見直すといいでしょう。
- 紙を折る位置
- 紙に印刷するためのプリンタの設定
- プリンタにセットする紙の位置
- 文書ファイルからPDFに出力するときの設定
- 文書ファイルの余白の設定
- 今回使ったソフトウェアは、無料のものばかりです。が、使い勝手を考えると、有料のものはそれなりに理由があるようですので、そのあたりをよくお考えの上、お試しください。
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